台湾の暮らしは、予想外のことでできている。

そう、台湾の暮らしはまさに予想外のことでできている。知らないうちに話が変わり、事情が変わり、スケジュールが変わるのは当たり前。

私達も台湾に来た時にはこのペースがまったく分からず戸惑った。友達相手でも、約束の時間はきちんと守らなくちゃいけないと思っていたし、スケジュールはきちんと決めて、相手にも不安がないように伝えて、すべてをクリアにしているのがよいことだと思っていた。杓子定規な日本人。

今、台東の家探しに母も参加していて、この不安定な状況の変化についていけない様子を見て、「あ、そうか。日本人だったらこのペース無理なんだった。」と新鮮な氣持ちになる。

たとえば、家探しをしていて紹介された人に会いに行く。そこから話が広がって、3軒くらい知り合いの家を巡ることになる。行った先ではなんとなくダラリと話がはずみ、いっこうに腰をあげない皆。だからといって、巡った先が家探しに関係あるかと言うと、まったくなかったりする。民宿をやっている人の家に行けば、自分の民宿をくまなく案内してくれて、近くで改装中の家まで見せてくれる。とはいえ、家を貸す予定はないというし、貸したい人を知っているわけでもない。じゃあなんで行ったのかという質問は無粋なことで、ただ、思いついたから行った、というのが本当のところだ。

そういう感じで、人と人がつながって、一見無駄な時間が穏やかに流れていく。知り合いがたくさん増えて、だからといって家は見つからない。でもこの毎日の時間が、とっても贅沢なことだと思う。たくさんの無駄の中にある人生。人が知り合い、雑談し、その場を共にすることで毎日がすぎていく。小さな無駄の積み重ねが何かになろうと、ならなかろうと、知らない人と知り合って穏やかな時間をすごすのは豊かなことじゃないだろうか。

その中で、奇跡のタイミングで何かが起きて、物事が急に動いたりする。でもその奇跡を期待していては、せっかくの時間がつまらなくなってしまう。大切なのは今のこの不可思議な状況を楽しむこと。終わりを待たないこと。

そうして気がつけば、人生を楽しむコツみたいなものが身についているのかもしれない。

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